一般的に脱毛はレーザーの照射によって、脱毛を行います。高出力のレーザー照射によっては、その熱によって「やけど」をしてしまう可能性もゼロではありません。
今回は、脱毛とやけどについてご紹介します。「もしやけどになってしまった場合、どれくらいの期間で治るのか」、「色素沈着する可能性は？」など脱毛とやけどについても詳しく解説していきます。
一般的な脱毛の仕組み
まず始めに、簡単な脱毛の仕組みについてご紹介します。脱毛の種類や効果については下記の記事で詳しく解説しております。
＞脱毛の種類と効果をわかりやすく解説！メリット・デメリットも！
脱毛クリニックなどの光脱毛、医療機関で行う医療脱毛（永久脱毛）は、レーザー照射の熱によって毛乳頭・毛母細胞を破壊し、毛を生えにくくする方法です。
直接肌へ熱を与えるため、レーザーの出力レベルによっては、やけどになってしまう場合があるのです。また出力レベルだけでなく、何らかの原因で肌が過敏になっている状態であればダメージを受けたり、やけどになりやすい場合もあるでしょう。
脱毛によるやけどの特徴について
やけどは、皮膚の損傷レベルによって、I～III度まで分類されます。脱毛によって、引き起こされるやけどはI～II度のやけどになります。各やけどの分類について詳しく見てきましょう。
I度のやけど
I度のやけどの症状としては、皮膚が赤くなり、痛みを伴います。ただし損傷レベルとしては最も低い分類となります。傷跡などが残ることもなく、3～4日ほどで完治することがほとんどです。
夏場などの日焼けもI度に分類されるやけどです。また脱毛によるやけどもI度のやけどに分類されることが多く、日焼けのように皮膚が赤くなったりすることがあります。
肌の状態やレーザーの出力レベルによっては、水ぶくれが発生する軽度のII度やけどが発生する場合もあります。
II度のやけど
熱いやかんなどに触れてしまった場合に水ぶくれができてしまうやけどは、II度に分類されます。II度では、「真皮表層まで損傷している浅達性II度」と「真皮深層まで損傷している深達性II度」に大きく分かれます。
軽度のやけどでは2週間ほどで完治し、色素沈着も発生することが少ないですが、重度の火傷の場合、完治するまで3週間以上かかる場合もあります。またやけどの範囲が広範囲であれば、手術となる場合もあります。色素沈着や傷跡が残る可能性も非常に高いでしょう。
やけどで発生した水ぶくれは原則潰さないように気を付けましょう。
III度のやけど
皮下組織まで深い損傷があるやけどはIII度に分類され、至急医師の手当てが必要となるレベルです。皮下組織を損傷している場合、皮膚の再生が難しく、手術が必要となる可能性が非常に高くなります。
脱毛やけどする原因について
それでは、脱毛によるやけどを引き起こす原因にはどのようなものがあるのでしょうか。原因についても詳しくご紹介します。
レーザーの出力レベルが合っていない
脱毛によるやけどで多いのがレーザーの出力レベルが合わず、皮膚が損傷しやけどを引き起こしてしまう場合です。痛みが強い場合は、出力レベルを調節してもらうなど、スタッフや医師に相談を行いましょう。
もちろん出力レベルが高ければ、脱毛効果も得られやすいですが、無理して肌トラブルを招いてしまうのはよくありません。
脱毛を行う場合は、肌の状態をしっかりと確認してから、レーザー脱毛機の選定、出力レベルの調節を行う必要があります。スタッフの知識が不足しているとレーザー脱毛機の選定や出力レベルを誤ってしまい、やけどを引き起こしてしまう場合もあるでしょう。
日焼け直後に脱毛を行った
メラニン色素に反応するレーザー脱毛機を使用する場合は、メラニン色素の量に応じて照射されるため、脱毛によるやけどを引き起こしてしまう場合が高いといえるでしょう。
日焼け後の肌は、通常よりもメラニン色素が多くレーザーが過剰に反応し出力レベルが高くなってしまいます。そのためやけどになる可能性が高くなってしまいます。
脱毛を行う場合は、原則日焼け行為はNGとなってします。また脱毛直後も日焼けも肌に大きなダメージを与えてしまいますので、日焼け止めクリームや日傘を活用するなど日焼け対策をしっかり行いましょう。
肌が乾燥した敏感な状態
肌が乾燥した状態は、肌のバリア機能が低下し外部刺激によるダメージを受けやすい敏感な状態です。そこにレーザー照射をしてしまうと、やけどを引き起こしてしまうことがあります。
脱毛前はしっかりと肌を保湿し、ケアしてあげることが大切です。
脱毛やけどをした場合の正しい対処法
流水で患部を冷やす
やけどを引き起こした場合は、まず流水で15～30分ほど患部をしっかりと冷やすことが大切です。この時に、患部に直接流水をかけるのではなく、患部よりやや上からかけるようにしましょう。やけどによる痛みが治まるまで、しっかりと患部を冷やしましょう。
流水で患部を冷やしても痛みが治まらない場合は、かかりつけ医に相談しましょう。また医療脱毛の場合は、クリニックで直接医師が肌トラブルに対応してくれる場合もあります。
患部に軟膏を塗る
やけどの炎症が悪化しないように、病院などで処方された抗生物質軟膏を患部に塗り、毎日ケアを怠らないように心がけましょう。軟膏を塗ることで、外部からの菌の侵入を防ぎ、炎症が悪化したり化膿しないように防いでくれます。
ケアをしっかり行うことで、傷跡を残さずに感知することができるでしょう。
脱毛やけどは色素沈着する？
上記でもお伝えした通り、脱毛によるやけどはI度またはII度（軽度）のやけどになります。
やけど後に適切な処理をすれば、色素沈着する可能性は低く、傷跡もなく完治させることができるでしょう。皮膚の赤みが引かない場合や水ぶくれが発生した場合は、すぐにスタッフに相談するか、かかりつけ医に診察をしてもらいましょう。
脱毛クリニックによっては、脱毛による肌トラブルが発生した場合に、補償してくれる脱毛クリニックも多数あります。事前に、補償内容をしっかりと確認しておくことがとても大切です。
